厨房機器の処分方法|フロン回収の義務、買取・産業廃棄物処理の判断

閉店や改装で不要になった厨房機器を、そのまま産業廃棄物として処分するのは、多くの場合いちばん不利な選択です。

理由は3つあります。ひとつは、飲食店には「処分しない」という選択肢があること。居抜き売却(造作譲渡)が成立すれば、スケルトン工事費と処分費の両方が不要になり、さらに造作譲渡料を受け取れる可能性があります。

ふたつめは、厨房機器はステンレス製が主流であること。ステンレスは鉄の数倍の単価で取引される素材であり、資源としての評価が期待できます。

そして三つめが、冷蔵・冷凍機器にはフロン回収の義務があること。これを飛ばすと、そもそも引き取ってもらえません。

本記事では、処分前に確認すべき事項、居抜き売却・中古買取・スクラップ売却・産業廃棄物処理という4つのルートの判断、処分の手順、費用の内訳と相場を整理します。

五十鈴株式会社の「icサーキュラーソリューション」は、厨房機器を含むステンレス・鉄系設備の廃棄から、金属資源としての回収、国内製鉄所等への還流までを支援します。産業廃棄物としての適正処理と有価物としての回収を組み合わせ、処分費用の抑制と資源循環の両立を図ります。閉店や設備更新に伴う処分ルートを検討している場合は、お気軽にご相談ください。

目次

1.厨房機器の処分で最初に確認すること

厨房機器は、機器の種類ごとに確認事項が異なります。

(1)事業で使用した厨房機器は産業廃棄物として扱う

飲食店、食品工場、給食施設などで使用した業務用厨房機器は、事業活動に伴って生じた廃棄物として処理します。

家庭用の冷蔵庫や電子レンジであれば、家電リサイクル法や自治体の粗大ごみ制度の対象になりますが、業務用機器はこれらの制度の対象外です。事業所から排出される以上、自治体の粗大ごみとして出すことはできず、許可を持つ産業廃棄物処理業者への委託が必要になります。

区分としては、ステンレスや鋼板を主体とする機器は金属くず、樹脂パネルやガラス扉が含まれるものはそれぞれの区分が加わります。排出事業者責任は委託によって移転しないため、委託先の許可確認、書面での委託契約、マニフェストによる処分完了の確認までが自社の対応範囲です。

(2)ステンレス製部分が資源価値の中心になる

厨房機器の資源価値は、ステンレスに集中しています。

業務用シンク、調理台、作業台、棚、換気フード、食器洗浄機の外装など、厨房機器の多くはステンレス製です。衛生管理と耐食性が求められる環境であるため、他の業種の設備と比べてステンレスの使用比率が高くなります。

ここが費用判断に効いてきます。ステンレススクラップは、鋼種によっては1kgあたり180〜210円前後で取引される水準が事業者から公表されており、鉄スクラップの数十円という水準とは桁が異なります。同じ重量でも、鉄として出すかステンレスとして出すかで手取りが変わるということです。

ただし、ステンレスであれば一律に高いわけではありません。ニッケルを含むSUS304などのオーステナイト系と、ニッケルを含まないSUS430などのフェライト系では評価が大きく分かれます。鋼種の見分け方や価格を左右する要因については、「ステンレススクラップとは|種類・相場・買取と産業廃棄物としての注意点」で詳しく解説しています。

ステンレス協会の調査では、ステンレス粗鋼生産に対するステンレススクラップ使用率は2009年の51.9%から2010年に60.6%へ上昇し、2016年は66.2%、2017年は65.9%でした。スクラップが製造原料として継続的に使われていることは、厨房機器のステンレス部分を鉄と分けて評価する意義を裏付けます。ただし、これは買取率や再生利用率ではなく、対象7社・粗鋼生産カバー率79%の集計です。実際の買取価格は鋼種、異物、油分、ロット、相場によって変わります。

(3)冷媒を使う機器はフロン回収が前提になる

業務用の冷蔵庫、冷凍庫、製氷機、冷蔵ショーケース、プレハブ冷蔵庫などは、フロン排出抑制法上の「第一種特定製品」に該当します。

これらを廃棄する際は、第一種フロン類充填回収業者による冷媒の回収が必要です。あわせて、行程管理票(回収依頼書の交付と写しの保存、引取証明書の保存)の手続きが伴い、保存期間はいずれも3年間とされています。

実務上とくに重要なのが、廃棄物・リサイクル業者はフロン回収済みであることを確認できない機器の引き取りを禁止されている点です。冷媒回収を済ませていない機器は、スクラップとして持ち込んでも受け入れてもらえません。順序としては、冷媒回収を先行させ、引取証明書を受領してから本体の処分を手配します。

第一種特定製品の該当確認、行程管理票と引取証明書の運用、書類の保管については、「冷凍機廃棄の方法と費用|フロン回収・必要書類・業者依頼の流れ」で詳しく解説しています。厨房の冷蔵・冷凍機器も同じ第一種特定製品であり、手続きの流れは共通です。

環境省が2023年データを基に示したHFCs排出量は合計約3,170万t-CO2で、ライフサイクル別では廃棄時が約48%(約1,530万t-CO2)と最大です。機器種類別では業務用冷凍冷蔵機器が約21%(約666万t-CO2)を占めます。冷蔵・冷凍機器の処分前にフロン回収を確認することが、排出抑制に直結する点を裏付けます。ただし、数値は国内のHFCs排出量全体の推計であり、厨房機器だけの割合や個別機器の冷媒量を示すものではありません。

(4)機器ごとの残留物と接続を確認する

厨房機器には、本体とは別に処理が必要なものが残っています。

代表的なのがフライヤーです。内部に残った廃食用油は、機器本体とは別に廃油として処理する必要があります。抜き取りを誰が行うかを事前に決めておかないと、当日の引き取りができません。油量が多い場合は、回収業者の手配も必要になります。

このほか、確認すべき残留物と接続は以下のとおりです。

  • 給排水の接続:シンク、食器洗浄機、製氷機の給水・排水配管の切り離し
  • ガス接続:レンジ、フライヤー、グリドラー等のガス閉栓と器具の取り外し
  • 電気接続:動力電源を使用する機器の切り離し
  • グリストラップ:内部の油脂分の清掃と処理
  • 排気ダクト・グリスフィルター:油分の付着した状態での搬出可否

ガスと電気の切り離しには有資格者による作業が必要になる場合があります。処分業者が対応するのか、別途手配が必要なのかを見積もり段階で確認してください。

2.厨房機器の処分ルートの判断

厨房機器の処分には、4つの選択肢があります。確認の順序が費用を左右します。

選択肢成立しやすい条件留意事項
居抜き売却(造作譲渡)次の借主が見つかり、貸主の承諾が得られる契約上スケルトン戻しが必須の場合がある。成約に時間を要する
中古買取製造年が新しく、稼働し、主要メーカー品である買取額は処分費から差し引かれる形が一般的
スクラップ売却ステンレス製で、まとまった重量が確保できる分離作業と搬出費との差引で判断
産業廃棄物処理状態を問わず処分を完結できる処理費が発生。フロン回収が前提

(1)居抜き売却(造作譲渡)を最初に検討する

飲食店の閉店で最初に検討すべきなのが、居抜き売却です。

通常、賃貸店舗を退去する際は、内装や設備をすべて解体して入居時の状態に戻すスケルトン工事が求められます。飲食店は厨房、床、壁など店内の大部分を専用に造作しているため、原状回復コストが他業種のテナントより大きくなります。

これに対し、次の借主に内装や厨房設備を引き継ぐ居抜きが成立すれば、解体費用が不要になるだけでなく、設備を資産として売却できる可能性があります。両者のコスト差は100万円単位になることも珍しくありません。

副次的なメリットもあります。退去日の直前まで営業を継続できるため、空家賃の支払い期間を短縮できます。厨房機器を自分で搬出・処分する手間もかかりません。

日本政策金融公庫の飲食業向け記入例では、必要資金1,000万円のうち、店舗内外装工事400万円、厨房機器150万円、什器・備品100万円が計上されています。次の借主にとって厨房設備と造作がまとまった取得対象になることを示す例であり、居抜き売却を産業廃棄物処理より先に検討する理由とつながります。ただし、これは創業計画の記入例で、平均額や造作譲渡価格、原状回復費ではありません。実際の譲渡価値は年式、稼働状態、内装適合性、賃貸借条件、貸主承諾によって変わります。

(2)居抜きが成立する条件と注意点

一方で、居抜き売却には必ず押さえるべき条件があります。

最も重要なのが、貸主(大家)の承諾が絶対条件であることです。賃貸借契約書にスケルトン戻しが明記されているケースもあり、その場合は交渉が必要になります。ただし、スケルトン返しが求められていても、交渉次第で居抜き売却の道が開けることもあります。

もう一点、居抜き売却をしても契約書上の原状回復義務がなくなるわけではありません。あくまで貸主の合意のうえで免除される形になるため、口頭のやり取りで進めず、書面で条件を確認してください。

時間の制約もあります。飲食店舗の売却は、募集から売買完了まで1〜3ヶ月ほどかかるケースが多いとされます。売却価格や賃料が相場より高い場合は、さらに時間がかかります。退去日から逆算し、早い段階で募集を開始することが成立の前提になります。

居抜きが成立しなかった場合に備えて、並行して機器単位の査定も進めておくと、判断が遅れません。

環境省の行程管理図は、管理者が第一種フロン類充塡回収業者へ直接依頼する経路と、設備業者・建物解体業者・産業廃棄物処理業者等へ引渡しを委託する経路を示しています。直接依頼では回収依頼書と引取証明書、委託経路では委託確認書、必要に応じて再委託承諾書、引取証明書の写しが動き、各書面は3年間保管します。これにより、冷媒回収を先行させてから本体搬出へ進む手順を確認できます。なお、冷媒が残存しない場合も、登録業者による確認と確認証明書が必要です。

(3)中古買取に向く条件

居抜きが難しい場合は、機器単位での中古買取を検討します。

厨房機器の中古市場は比較的活発で、事業者によって基準は異なるものの、製造から5〜6年以内の機器は買取査定の対象になるとする例が見られます。冷蔵庫、製氷機、コールドテーブルなど、需要のある品目が中心です。

査定に影響するのは、製造年、稼働状況、メーカーと型式、外観の状態、そして台数です。閉店では複数台がまとまって発生するため、一括で査定を依頼するほうが条件が整いやすくなります。

注意したいのは、年式が古くても自己判断で廃棄しないことです。事業者によっては、故障していても部品需要や機種によって査定できる場合があるとしています。処分費を払う前に、まず査定に出すという順序が有効です。

買取が成立した場合、多くの事業者は買取額を処分費用から差し引く形で提示します。全体の見積もりのなかで、買取分と処分分が分けて記載されているかを確認してください。

(4)スクラップ売却・産業廃棄物処理

中古品としての条件を満たさない機器でも、素材としての価値は残ります

ステンレス製のシンクや調理台は、ステンレススクラップとして評価の対象です。ただし、樹脂部品やモーター、断熱材が一体化したままでは受け入れ条件を満たさないため、分離作業が前提になります。この作業を自社で行うか業者に依頼するかで、正味の手取りが変わります。

これらいずれも成立しない機器は、産業廃棄物として処分します。腐食や破損が著しいもの、油汚れが激しく洗浄が困難なもの、複合素材で分離コストが上回るものが該当します。

3.厨房機器を処分する手順

ここでは、機器の洗い出しから書類の保管までの流れを整理します。

(1)機器を洗い出して仕分ける

最初に行うのが、機器の棚卸しです。

品目、メーカー、型式、製造年、台数、稼働状況、設置場所を一覧化します。あわせて、冷媒を使用する機器がどれか、ガス・給排水・動力電源に接続されている機器がどれかを整理してください。

この一覧をもとに、居抜き対象、中古買取対象、スクラップ対象、処分対象に仕分けます。居抜きを検討している場合は、譲渡する設備と持ち出す設備の線引きもこの段階で行います。

型式が不明な機器は、銘板の写真を撮っておくと査定依頼が円滑になります。

(2)冷媒を使用する機器のフロン回収を手配する

冷蔵・冷凍機器については、フロン回収を先行させます。

都道府県に登録された第一種フロン類充填回収業者に依頼し、行程管理票を用いて作業を管理します。依頼時には、機器の型式、製造番号、台数、使用冷媒、設置場所を伝えます。

回収完了後、引取証明書を受領してから本体の搬出に進みます。この順序を守らないと、処分業者側で受け入れができません。

(3)業者へ見積もりを依頼する

仕分けが済んだら、区分ごとに見積もりを取得します。

提示する情報は、機器の一覧(品目・メーカー・型式・製造年・台数)、設置場所と搬出経路、フロン回収の実施状況、残留物の有無、希望する作業日程です。

産業廃棄物として委託する分については、収集運搬業許可・処分業許可について、有効期限、許可区域、許可品目(金属くず、廃プラスチック類、廃油など)を照合してください。

見積書では、買取額、処分費、収集運搬費、作業費が分けて記載されているかを確認します。相殺後の正味額のみでは、複数社の比較ができません。

(4)搬出・収集運搬・処分を実施する

当日は、接続の切り離しから搬出、積み込み、運搬という流れで進みます。

厨房機器は、大型で重量がある一方、店舗の搬出経路が狭いという条件が重なりがちです。エレベーターのない建物の2階以上、地下店舗、狭い階段や通路を経由する物件では、分解しての搬出や人力での運び出しが必要になります。

商業ビルでは、共用部の養生、作業時間帯の制限、エレベーターの使用予約といった条件も加わります。搬出計画は、ビル側の条件を確認したうえで組んでください。

(5)書類を確認して保管する

処理の完了は、書類の確認をもって判断します。

産業廃棄物として委託した分については、区分ごとにマニフェストを交付し、運搬終了・処分終了・最終処分終了の各段階の返送を確認します。紙マニフェストの返送期限は交付日から90日以内、最終処分終了については180日以内で、保存期間は5年間です。委託契約書は契約終了後5年間の保存が必要になります。

フロン関連では、行程管理票の写しと引取証明書を3年間保存します。マニフェストとは保存期間が異なるため、混同しないよう機器ごとに紐づけて管理してください。

有価物として売却した分は、計量伝票や売買記録が確認資料になります。

4.厨房機器の処分費用の内訳と相場

厨房機器の処分費用は、主に以下の項目で構成されます。

費用項目内容
フロン回収費冷媒の回収作業と回収冷媒の処理(該当機器のみ)
撤去・切り離し費ガス・給排水・電気の切り離し、機器の取り外し
搬出作業費分解、階段搬出、養生、人員手配
収集運搬費処理拠点までの運搬
処分費品目・区分ごとの処理
買い取り中古買取・スクラップ売却による相殺分

(1)機器の種類・サイズ・台数

費用は、機器の種類と台数を基準に積算されます。

小型の調理器具と、プレハブ冷蔵庫や大型の食器洗浄機とでは、重量も搬出の手間も大きく異なります。台数がまとまるほど1台あたりの収集運搬費は下がる傾向がありますが、機器の構成によって必要な車両や人員が変わります。

見積もり依頼時には、台数だけでなく品目ごとの内訳と概寸を提示してください。

(2)フロン回収の要否

冷媒を使用する機器の有無は、費用と工程の両面に影響します。

フロン回収は別工程・別業者となるため、その分の費用と日程が加わります。対象機器の台数が多い店舗では、この工程が全体のスケジュールを左右することもあります。

処分業者がフロン回収まで一括で手配できるか、別途自社で手配が必要かによっても、手間と総額が変わります。

(3)設置場所と搬出条件

搬出条件は、作業費に直接反映されます

厨房機器の処分で条件が厳しくなりやすいのは、路面店以外の店舗です。ビルの上層階や地下、エレベーターに入らないサイズの機器、狭い階段、繁華街で車両を停める場所が限られるといった条件では、作業時間と人員が増えます。

営業中のビルでは、夜間や早朝に作業時間が限定されることもあります。見積もり依頼の際は、設置階、搬出経路、作業可能時間帯がわかる情報を添えてください。現地調査を省略した見積もりは、当日の追加費用につながりやすい領域です。

5.厨房機器を廃棄せず資源循環に回すメリット

厨房機器は、資源としての価値が比較的高い設備です。

(1)処分費用を抑えられる可能性がある

売却できる分を切り分けられれば、処分費用の相殺につながります

厨房機器の場合、判断の分岐が4段階あるのが特徴です。居抜きで丸ごと譲渡できるか、機器単位で中古買取できるか、素材として売却できるか、いずれも難しければ産業廃棄物処理か。前の段階ほど手元に残る金額が大きくなる構造です。

閉店の実務では時間に追われがちですが、居抜き売却は成約までに1〜3ヶ月を要します。退去日から逆算した早期の着手が、そのまま費用面の差になります。

(2)ステンレス・鉄を資源として再利用できる

厨房機器は、ステンレスを中心とした金属資源の集合体です。

ステンレスは耐食性が高く、繰り返し再生利用に適した素材です。鋼製のフレームや脚部は鉄スクラップとして電炉の原料になり、モーターを含む機器では銅も回収の対象になります。

環境省の令和5年度実績では、産業廃棄物の再生利用率は金属くずが95.4%と、産業廃棄物全体のなかでも高い水準にあります。厨房機器は重量の多くを金属が占めるため、樹脂部品や断熱材を分離できれば高い再資源化可能性を持つ設備です。なお、この数値は全国の金属くず全体の実績であり、個別案件の資源化率を示すものではありません。実際の受入可否は、材質構成、油分や付着物の状況、分離の程度、受入業者の条件によって変わります。

日本鉄鋼連盟の2023年度循環図では、国内鉄スクラップ3,762万トンが製鋼原料へ戻り、粗鋼生産は8,699万トン、スクラップ輸出は663万トン、輸入は5万トンです。回収された鉄に国内外の再利用経路があることは、厨房機器の鋼製フレームや脚部を資源として切り分ける意義を裏付けます。ただし、これは厨房機器単独ではなく国内鉄鋼全体のフローです。実際の有価引取は、ステンレスとの選別、樹脂・断熱材・モーターの分離、油分、重量、運搬費、受入業者の条件によって変わります。

鉄が繰り返し資源として循環できる仕組みについては、以下の「鉄のサーキュラーエコノミー|事例や鉄鋼製品一覧、リサイクル性も」の記事で解説しています。

6.まとめ

厨房機器の処分では、確認の順序が費用を大きく左右します。最初に検討すべきは居抜き売却(造作譲渡)です。成立すればスケルトン工事費と処分費が不要になり、造作譲渡料を受け取れる可能性もあります。ただし貸主の承諾が絶対条件であり、成約までに1〜3ヶ月を要するため、退去日から逆算した早期の着手が前提になります。

居抜きが難しい場合は、機器単位の中古買取、素材としてのスクラップ売却、産業廃棄物処理の順に確認します。厨房機器はステンレス製が主流であり、素材としての評価は他業種の設備より高くなりやすい部類です。年式が古くても自己判断で廃棄せず、まず査定に出す手順を挟んでください。

手続き面では、冷蔵・冷凍機器のフロン回収が前提になります。回収を済ませていない機器は、廃棄物・リサイクル業者が引き取れません。冷媒回収を先行させ、引取証明書を受領してから本体処分を手配してください。フライヤーの廃食用油やガス・給排水の切り離しについても、誰が対応するかを見積もり段階で決めておく必要があります。

五十鈴株式会社の「icサーキュラーソリューション」は、厨房機器を含むステンレス・鉄系設備の廃棄から、国内製鉄所等への還流によるクローズドループの構築までを支援します。閉店や設備更新に伴う適正処分と、金属資源の再資源化をご検討の際は、ぜひご相談ください。

監修

早稲田大学法学部卒業後、金融機関での法人営業を経て、中小企業向け専門紙の編集記者として神奈川県内の企業・大学・研究機関を取材。
2013年から2020年にかけては、企業のサステナビリティレポートの企画・編集・ライティングを担当。2025年4月よりフリーランスとして独立。
企業活動と社会課題の接点に関する実務経験が豊富で、サステナビリティ分野での実践的な視点に基づく発信を強みとしている。