再生資源利用率とは?建設工事における算出方法・COBRIS登録

建設工事の進捗・管理を担う実務者にとって、「再生資源利用率」は極めて身近な指標ですが、その厳密な定義や算出範囲、およびCOBRIS(建設副産物情報交換システム)への登録に伴う実務的な関連性について、正確に把握することは容易ではありません。
本記事では、再生資源利用率の定義から対象工事の判定、COBRISの操作、実態調査との関係まで、現場で必要な情報を体系的に解説します。

五十鈴株式会社の「icサーキュラーソリューション」は、鉄を主原料とする製品・設備の廃棄・資源循環を起点に、廃棄物を国内製鉄所等へ還流させるクローズドループの構築など、脱炭素と資源循環への移行をコスト削減と両立する形で支援します。再生資源の有効活用や資源循環の推進をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

目次

1.再生資源利用率の定義と基本的な考え方

まずは、再生資源利用率の法的根拠と定義を解説します。

(1)資源有効利用促進法における定義

再生資源利用率の根拠法となるのが、「資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)」です。この法律は資源の消費抑制と再生利用の促進を目的としており、建設業は「指定省資源化業種」および「指定再利用促進製品」の対象として位置づけられています。

同法において「再生資源」とは、使用済み物品や副産物のうち、原材料として利用できるものを指します。そして「再生資源利用率」は、工事で使用した資材のうち再生資源がどの程度の割合を占めるかを示す指標です。具体的には以下の計算式で算出します。

再生資源利用率(%)=(再生資源の利用量 ÷ 特定建設資材の使用総量)× 100

建設工事においては、搬入する資材に再生材がどれだけ含まれているかをこの計算式で把握し、再生資源利用計画書・実施書に記載することが求められます。

参考:https://fkplus.jacic.or.jp/service/relation_3/
参考:建設リサイクル推進計画|国土交通省

(2)リサイクル率・有効利用率との違い

現場で混同されやすい3つの指標の違いは、以下の通りです。

指標視点意味
再生資源利用率使う側(搬入)工事に使う資材のうち、再生材が占める割合。
リサイクル率出す側(排出)排出した副産物のうち、再資源化された割合。
有効利用率出す側(排出)再資源化に加え、熱回収なども含めて活用された割合。

再生資源利用率が「調達・搬入」の視点であるのに対し、リサイクル率や有効利用率は「排出・処理」の視点です。書類の種類や報告先によって求められる指標が異なるため、正しく使い分けることが重要です。

参考:https://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=35835
参考:東京都建設リサイクルガイドライン|東京都

(3)主要副産物ごとの算出対象一覧

建設工事における再生資源利用率の算出対象は、資材の種類ごとに定められています。主な対象は以下の通りです。

資材区分具体的な内容
土砂再生資源として搬入される建設発生土(他工事からの流用土など)
砕石・骨材再生クラッシャーランや再生粒度調整砕石などの再生骨材
アスファルト混合物再生アスファルト混合物(再生合材)
コンクリート再生骨材コンクリート、フライアッシュやスラグ等の副産物系材料
木材再生木材・古材の利用(建設工事での使用頻度は比較的低い)
金属類再生鉄筋・再生鋼材など、スクラップを再溶解して製造された資材

算出にあたっては、各資材の納品伝票や品質証明書をもとに再生材の含有量を確認し、正確に数量を積み上げる作業が必要になります。

参考:https://www.cbr.mlit.go.jp/recycle/pdf/shiryo4-1_01.pdf
参考:建築副産物対策について|建設副産物対策 近畿地方連絡協議会

2.対象工事の判定基準

再生資源利用計画書・実施書の作成義務やCOBRISへの登録義務が発生するかどうかは、対象工事の判定基準によって決まります。
金額要件と制度ごとの対象範囲の違いを正確に把握しておきましょう。

(1)作成義務が生じる工事規模の判定基準

再生資源利用計画書・実施書の作成義務が生じる工事の基準として、国土交通省の「建設副産物適正処理推進要綱」では、発注者から直接請け負う建設工事のうち以下の規模を目安としています。

建築工事請負金額が 1億円以上
土木工事等請負金額が 500万円以上
出典:https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/cmsfiles/contents/0000454/454636/gaidorain.pdf

実務上の留意点として、発注者別・地域別の独自基準や請負金額の算定、COBRIS登録に十分な注意が必要です

まず上記金額はあくまで要綱上の目安と位置付けられるため、発注者や契約内容によって異なる場合がある点に注意が必要です。特に公共工事においては、発注機関ごとに独自の基準を設けているケースも多いため、工事着手前に特記仕様書などで個別の要件を確認することをお勧めします。

要綱上の基準は全国一律の最低ラインですが、地方自治体や一部の公共機関では、独自の要綱や特記仕様書により、上記金額未満の工事であっても作成・提出を義務付けているケースが多々あります。工事着手前に必ず特記仕様書および発注機関の最新の運用基準を精査してください。

請負金額には消費税等相当額を含むことが一般的です。また、作成した計画および実施報告は、原則として「建設副産物情報交換システム(COBRIS)」への登録を通じて行われます。契約変更により請負金額が基準を超過した場合など、期中での作成義務発生にも留意し、適切なコンプライアンス体制を構築することが推奨されます。

参考:https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/cmsfiles/contents/0000454/454636/gaidorain.pdf
参考:岐阜県建設副産物有効利用及び適正処理実施要綱|岐阜県

(2)COBRIS登録対象と再生資源利用計画書対象の違い

実務で混同されやすいのが、COBRIS登録が必要な工事と再生資源利用計画書の作成が必要な工事が必ずしも一致しない点です。

COBRIS(建設副産物情報交換システム)への登録対象建設副産物実態調査の集計対象となる工事であり、国の統計調査としての側面が強いもの
再生資源利用計画書・実施書の作成対象先述の推進要綱に基づく義務であり、現場での資源管理や発注者への報告を主な目的としている

実務上は「COBRIS登録も計画書作成も両方必要」というケースが大半ですが、工事の種類や発注者のルールによっては、片方のみが必要となる場合もあります。それぞれの根拠と基準を切り分けて理解しておくことが、書類の提出漏れや無駄な二重作業を防ぐ鍵となります。

参考:2024 年度 建設副産物実態調査調査要領|国土交通省

3.再生資源利用計画書・実施書の作成実務

対象工事と判定された場合、再生資源利用計画書および実施書の作成・保存が求められます。ここでは「いつまでに何を記載すればよいのか」という実務上のポイントを解説します。

(1)再生資源利用計画書の作成が必要な工事条件

再生資源利用計画書は、工事着手前に作成する書類です。工事で使用する資材に再生材が含まれる場合、その種類・数量・利用率の見込みを事前に記載します。主な作成条件は以下の通りです。

  • 利用する再生資源が、政令で定める「特定建設資材」に該当する場合
  • 発注者から計画書の提出を求められている場合
  • 工事規模が発注者の定める基準に該当する場合

施工中に計画の変更が生じた場合は、その都度、変更内容を適切に記録しておくことが重要です。

参考:https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/recycle/d03project/d0306/sysfile_credas/qanda.pdf
参考:建設副産物の処理基準及び再生資材の利用基準 |千葉市

(2)再生資源利用実施書の対象工事判定

実施書は、工事完了後に作成する書類です。実際に利用した再生資源の種類・数量・利用率の実績を記載します。
基本的には計画書を作成した工事が対象となりますが、提出先や保存義務については、発注者の要件や各都道府県の指導内容によって細部が異なる場合があります。COBRISを利用している場合は、システム上で入力・管理が可能ですが、手元の紙書類やエビデンス(伝票等)との整合性に注意して作業を進める必要があります。

参考:建設リサイクル法書類作成等の手引 (民間工事等)|東京都

(3)計画書と実施書の記載項目・提出タイミング

計画書と実施書の違いをまとめると、以下のようになります。

再生資源利用計画書再生資源利用実施書
作成時期工事着手前工事完了後
主な記載内容使用資材の予定数量、再生材の利用率(見込み)、調達予定先実際に使用した資材量、再生材の利用率(実績)、最終的な調達先
提出先・対応発注者(要請時)、COBRIS登録発注者(要請時)、COBRIS登録、5年間の保存義務

計画と実績に大きな乖離が生じた場合は、その理由(調達先の変更など)を把握しておくと、発注者への説明がスムーズになります。

参考:建設リサイクル法について|大阪府

(4)よくある記載ミスと是正ポイント

よくあるミスと、その対策は以下の通りです。

単位の混在重量(t)と体積($m^3$)が混ざっていないか確認する
区分不明確再生材と新材を正確に区別して集計できているか
不一致発注者へ提出した書面と、COBRIS上の数値が一致しているか
根拠資料の不足納品伝票の保存が不十分で、後から実績を証明できない

これらのミスを防ぐには、資材の搬入時点から再生材の含有量を記録する仕組みを現場で整えておくことが最も有効です。

4.COBRISと建設副産物実態調査の関係

ここでは、COBRISと建設副産物実態調査の役割と連携について解説します。

(1)COBRISとは何か・何ができるか

COBRIS(コブリス:建設副産物情報交換システム)は、国土交通省が整備したオンラインシステムです。建設工事から発生する副産物の種類や数量、搬出先などのデータを一元管理・集計できます。主な機能は以下の通りです。

  • 再生資源利用計画書・実施書のデータ入力と保存
  • 建設副産物実態調査への自動集計連携
  • 搬出先・処分場の情報検索

対象工事のデータをCOBRISに入力することで、現場の書類管理と国への調査報告を同時に進められる点が大きなメリットです。

参考:コブリス・プラスとは|日本建設情報総合センター

(2)COBRIS登録データと実態調査の連動フロー

建設副産物実態調査は、国土交通省が数年ごとに実施する全国規模の調査です。COBRISに登録されたデータは、この実態調査の母データとして活用されます。

  1. 現場担当者が工事データを COBRISに入力
  2. システム内でデータが 集計対象として抽出 される
  3. 国土交通省が分析し、実態調査の結果 として公表される

つまり、COBRISへ適切に登録することが実態調査への協力(回答)を兼ねる形になっています。入力内容に誤りがあると統計そのものの信頼性が低下するため、正確なデータ入力が求められます。

参考:建設リサイクル推進計画2020 ~「質」を重視するリサイクルへ~|国土交通省

(3)令和6年度建設副産物実態調査の概要と動向

本調査は概ね5年ごとに実施されており、直近では令和6年度調査が行われました。この結果は、今後の再生資源利用率の目標値設定や、国の施策立案の基礎資料となります。

令和6年度の動向としては、コンクリート塊やアスファルト合材の高い再資源化率を維持しつつ、新たに「混合廃棄物の分別精度向上」「再生資源のさらなる活用」が重要課題として注目されています。

参考:令和6(2024)年度建設副産物実態調査の実施について|国土交通省

(4)コブリス・プラス(COBRIS+)の入力・確認ポイント

COBRIS+(コブリス・プラス)は、従来の機能を拡張し、操作性やチェック機能が強化されたシステムです。入力ミスを未然に防ぐためのアラート機能が充実しています。

入力時に特に確認すべきポイントは以下の通りです。

基本情報発注者区分や工事種別、規模が正確か
種類コード副産物の種類を正しく選択しているか
整合性計画書と実施書で数量のズレ(入力漏れ)がないか

エラーや警告が表示された場合は、システム内の解説書を参照して原因を特定し、修正してから最終登録を行うようにしましょう。

参考:コブリス・プラス サービス説明書|日本建設情報総合センター

5.建設副産物実態調査の推移と数値目標

業界全体の動向を把握することは、自社の取り組みを客観的に評価する指標となります。ここでは建設副産物実態調査の推移と数値目標について解説します。

(1)平成30年・令和3年・令和6年の利用率推移比較

引用:https://www.actec.or.jp/seminar/pdf/20240913/2024091306.pdf

建設副産物実態調査は概ね5年ごとに実施されており、長期的な推移を概観すると、建設リサイクル推進計画の策定に伴い、業界全体で資源循環の取り組みが着実に進展していることが分かります。

アスファルト・コンクリート塊およびコンクリート塊については、平成12年(H12)時点で既に90%を超え、平成30年(H30)調査では99%以上という極めて高い再資源化率を達成しています。これらはリサイクル手法が確立されており、業界内での循環型利用が標準化されていることを示しています。

一方で、品目によってリサイクル進捗には依然として格差が存在します。

建設発生木材平成7年の40.3%から、平成30年には96.2%まで大幅に上昇
建設汚泥同じく平成7年の13.8%から94.6%へと劇的に改善しており、処理技術の向上が見て取れる
建設混合廃棄物平成30年時点でも63.2%に留まっており、他品目と比較して依然として目標値との乖離がある

令和3年度以降の最新調査においても、これら主要品目の高水準維持は継続されています。しかし、建設混合廃棄物や石膏ボードといった「分別の難易度が高い品目」の再資源化、および質の高いリサイクル(水平リサイクル)の推進が、今後のカーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミー実現に向けた最重要課題となります。

参考:機関誌「建設リサイクル」|建設副産物リサイクル広報推進会議

(2)建設廃棄物処理実態調査との違い

実務で非常に混同されやすい2つの調査ですが、その中身は大きく異なります。

建設副産物実態調査建設廃棄物処理実態調査
主幹省庁国土交通省環境省
対象範囲副産物全般(建設発生土を含む)廃掃法上の「廃棄物」が中心
主な目的建設資材のリサイクル状況把握廃棄物処理の適正化・不法投棄防止

数値の引用や報告書の作成時に、参照しているデータの出所を間違えると大きな誤解を招くため、どちらの調査結果に基づいているかを必ず確認しましょう。

参考:https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/07shiryou4.pdf
参考:https://www.env.go.jp/content/000391401.pdf
参考:建設副産物実態調査|政府統計の総合窓口
参考:産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度実績)について|環境省

(3)再生資源利用率の目標値と現状のギャップ

国土交通省は「建設リサイクル推進計画」において、品目ごとに具体的な数値目標を設定しています。目標達成に向けた現在の主な課題(ギャップの要因)は以下の通りです。

供給面の課題再生材の品質や規格が設計条件に合致するかどうかの懸念
物流面の課題近隣に再生材を供給できるプラントや調達先があるか
設計面の課題設計段階から再生材の活用が十分に織り込まれているか

現場単位での着実な利用率向上が、業界全体の目標達成に直結します。最新の具体的な数値目標については、国土交通省の公式発表資料を定期的に確認することが推奨されます。

参考:https://www.cbr.mlit.go.jp/recycle/kensetu_recycle_2020.pdf
参考:令和6年度 建設廃棄物の再資源化に関する調査・検討業務 報告書|環境省

6.法令・ガイドラインとの対応関係

再生資源利用率に関連する法令やガイドラインは多岐にわたります。それぞれの概要と、建設実務との関わりを正しく把握することで、法対応の抜け漏れを防ぎましょう。

(1)資源有効利用促進法における建設業の位置づけ

「資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)」において、建設業は「指定省資源化業種」に指定されており、工事で使用する資源の削減や、再生資源の積極的な活用が求められています。

本法に基づく判断基準として、再生資源の利用促進が明示されています。実務における「再生資源利用計画書・実施書」の作成は、この法律の考え方を現場レベルで実行するための仕組みです。

参考:https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/pamphlet/pdf/3r.pdf

【事例】大林組が推進する建築の資源有効活用
大林組は、従来の「大量生産・廃棄」を脱し、資源を循環させる経済モデルへの転換を急いでいます。 建設業は多大な資源を消費するからこそ、設計段階から解体後の再利用を想定した工夫が欠かせません。 同社が開発した木造現し構造などは、建物を「資源のストック」として捉える象徴的な取り組みです。 また、建設汚泥を現場で高度に処理し、再び資材として活用する技術で廃棄物の発生を最小化しています。 この循環型モデルの実現には、自社だけでなく供給網全体や異業種との緊密な連携が不可欠となります。 さらに、デジタル技術で資材の情報を管理・追跡することで、リサイクルの透明性と効率を高めています。 資源の価値を最大化し続けることで、環境負荷の低減と持続可能な成長の両立をグループ全体で目指します。
参考:資源は都市にあふれている!?大林組は「資源循環」の鍵となるリユース・リサイクルでサステナブルな世界をつくる

(2)建設リサイクル法との関係と分別解体義務

建設リサイクル法と再生資源利用率は、資源循環のサイクルにおいて表裏一体の関係にあります。コンクリート、アスファルト、木材の特定建設資材を用いた工事に対し、分別解体と再資源化を義務付けています。建設リサイクル法は主に現場から出すときのルールです。

再生資源利用率では、リサイクルされた資材を再び現場でどれだけ使うかを管理します。これは主に現場へ入れるときのルールです。この排出と搬入の両輪が機能することで、建設業界全体のサーキュラーエコノミー(資源循環型経済)が成立します。

なお、建設リサイクル法の対象資材には含まれないものの、解体工事で大量に発生する鉄スクラップも、同様に資源循環の観点から重要性が高まっています。
鉄は他の金属と比較して際立って高いリサイクル性を持ち、何度でも品質を劣化させずに再利用できる素材であるため、建設分野における再生資源利用率の向上とあわせて、鉄スクラップの循環活用を進めることが、業界全体のサーキュラーエコノミー実現に直結します。

参考:https://www.env.go.jp/recycle/build/gaiyo.html

【事例】現場の知恵とデジタルで挑む清水建設の資源循環
清水建設は建設リサイクル法の遵守にとどまらず、独自技術で廃棄物の価値最大化に挑んでいます。 特にAIを活用した自動選別システムの開発は、分別の精度を飛躍的に高め再資源化を後押しします。 解体現場から出る木材や混合廃棄物を「資源」と捉え、徹底的に不純物を除くことで品質を担保しています。 こうして高められた再生材の信頼性が、再び新しい現場で資材として活用される好循環を生み出しています。 また、建物そのものを長く使い続けるためのリニューアル技術にも注力し、発生抑制にも貢献します。 デジタル上で資材の出入りを可視化することで、透明性の高いサーキュラーエコノミーを追求しています。 持続可能な社会の実現に向け、設計から解体まで一貫したリサイクル戦略をグループ全体で推進中です。
参考:資源循環|清水建設

(3)グリーン公共調達・環境配慮契約との関連

公共工事や先進的な民間工事では、単なる努力義務以上の対応が求められるケースが増えています。グリーン購入法では「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」に基づき、再生材を含む環境配慮型資材の使用が推奨されています。特記仕様書で再生材の使用割合が指定されることも珍しくありません。

また、発注企業のESG経営やサステナビリティ方針に基づき、サプライチェーン全体での再生資源利用率の報告を求められる場面も増えています。今後は民間工事においても、数値の正確な把握と開示が受注の鍵となる可能性があります。

参考:https://www.env.go.jp/content/000067259.pdf
参考:リサイクル好事例一覧|建設副産物リサイクル広報推進会議

7.まとめ

再生資源利用率・COBRIS・建設副産物実態調査・計画書/実施書は、それぞれが連動した仕組みとして機能していることを意識しながら対応することが、実務効率を高めることにつながります。

一方で、書類作成・COBRIS登録・調達実績の記録といった管理業務は、工事件数が増えるほど担当者の負担も大きくなります。データの一元管理と報告プロセスの効率化は、多くの建設会社が直面している共通課題です。


五十鈴株式会社の「icサーキュラーソリューション」は、鉄系廃棄物のクローズドループ構築を通じて、脱炭素と資源循環をコスト削減と両立する形で支援します。再生資源の有効活用や資源循環の推進、廃棄物管理の効率化をご検討の際は、ぜひご相談ください。

監修

早稲田大学法学部卒業後、金融機関での法人営業を経て、中小企業向け専門紙の編集記者として神奈川県内の企業・大学・研究機関を取材。
2013年から2020年にかけては、企業のサステナビリティレポートの企画・編集・ライティングを担当。2025年4月よりフリーランスとして独立。
企業活動と社会課題の接点に関する実務経験が豊富で、サステナビリティ分野での実践的な視点に基づく発信を強みとしている。