日本では2001年に「グリーン購入法」が施行され、国や独立行政法人などには環境配慮製品の調達が義務として課されています。本記事では、グリーン購入法の基本的な仕組みから、分野別の具体的な対象商品・適合基準、実務で役立つ判断方法まで、体系的に解説します。
五十鈴株式会社の「icサーキュラーソリューション」は、現場の調達資材や廃棄リユースフローの精密な分析を起点に、法基準を満たす最適な素材・製品の選定から、サプライチェーン全体の環境付加価値を可視化する構造変革を支援します。市場での圧倒的なグリーン競争優位を確立したい場合には、ぜひお気軽にご相談ください。
1.グリーン購入法の概要と対象物品

まずはグリーン購入法の目的と基本的な仕組みを整理したうえで、どのような物品が対象となっているかについて確認します。
(1)グリーン購入法とは何か
グリーン購入法とは、正式名称を「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」といい、平成12(2000)年に制定、平成13(2001)年4月に施行された法律です。循環型社会形成推進基本法に紐づく個別法として位置づけられており、国や公的機関が環境に配慮した物品・サービスを調達することで、市場全体を環境配慮型へと転換していくことを目的としています。
法律の対象機関と義務の範囲は、以下のように定められています。
| 対象 | 具体例 | 義務の区分 |
|---|---|---|
| 国等 | 各府省庁・独立行政法人・特殊法人・国立大学法人等 | 義務 |
| 地方公共団体等 | 地方公共団体・地方独立行政法人 | 努力義務 |
| 事業者・国民 | 民間企業・個人 | 基本的責務 |
グリーン購入法の重要な特徴は、国等の機関に対して法的な調達義務を課している点にあります。各機関は毎年度「調達方針」を策定・公表したうえで、基本方針に定められた特定調達品目について、判断の基準に適合した製品を調達することが求められます。
なお、グリーン購入法には第三者による認証制度は設けられておらず、事業者の自己適合宣言によって運用される仕組みです。調達者はエコマークなどの既存の環境ラベルや、メーカー・販売事業者が提供するカタログ・ホームページ等を参照しながら、適合品かどうかを自ら確認する必要があります。
参考:https://www.env.go.jp/content/000067259.pdf
参考:グリーン購入法について|環境省
(2)グリーン購入法の対象物品
令和7(2025)年1月の閣議決定に基づく基本方針では、22分野288品目が特定調達品目の対象となっており、当初は14分野101品目からスタートしたこの制度は、技術開発の進展や環境政策の動向を踏まえながら毎年度見直しが行われ、対象品目を着実に拡充してきました。
対象分野は、物品・公共工事・役務の3つに大きく分類されます。
| 物品 | 紙類・文具類・オフィス家具等・画像機器等・電子計算機等・オフィス機器等・移動電話等・家電製品・エアコンディショナー等・温水器等・照明・自動車等・消火器・制服や作業服等の繊維製品・インテリア寝装寝具・設備・災害備蓄用品・ごみ袋等 |
|---|---|
| 公共工事 | 道路舗装材や建設汚泥の再生処理等 |
| 役務 | 印刷・庁舎管理・清掃・輸配送・食堂運営・飲料自動販売機設置等 |
なお、特定調達品目の判断基準は品目ごとに異なるうえ、毎年度の見直しによって内容が更新されます。実務で使用する際は、環境省ポータルサイト「グリーン購入法.net」で最新の基本方針を確認することが重要です。
参考:https://www.env.go.jp/content/000042042.pdf
参考:エコ商品ネット
(3)特定調達品目について
特定調達品目とは、グリーン購入法において国等が重点的に調達を推進すべき環境物品等として定められた品目のことです。各品目には「判断の基準」が設けられており、国等の機関はこの基準に適合した製品・サービスを調達することが義務付けられています。
また、平成31(2019)年度からは2段階の判断の基準が導入されています。
| 区分 | 内容 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 基準値1 | より高い環境性能を示す基準 | 調達に支障や供給上の制約等がない限り、積極的に調達することが求められる水準 |
| 基準値2 | 最低限満たすべき基準 | 各機関において調達を行う際の下限となる水準 |
この2段階設定は「プレミアム基準」の考え方に基づくもので、より高い環境性能の製品が市場を牽引できるよう設計されています。実際に、国等の機関における特定調達物品等の調達実績では、全品目の約8割で95%以上が基準値1に適合しています。
参考:https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/tebiki/2021_hinmoku.pdf
参考:令和7年度環境物品等の調達の推進を図るための方針について|厚生労働省
2.グリーン購入の具体例|分野別に見る適合商品

ここでは、調達頻度の高い主要分野を取り上げ、それぞれの適合商品の具体例と判断基準のポイントをわかりやすく解説します。
参考:https://www.gpn.jp/gpn/survey/survey_moe_R2support_case_study.pdf
参考:https://www.env.go.jp/content/000042042.pdf
(1)紙類の具体例
紙類は最も調達頻度が高く、グリーン購入の取り組みを始める際に多くの自治体が最初に対象とする分野です。判断基準の目安としてエコマークや総合評価値80以上の表示が活用できます。
| 品目 | 判断基準のポイント |
|---|---|
| コピー用紙・印刷用紙 | 総合評価値80以上 |
| フォーム用紙・インクジェット用塗工紙 | 古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%程度以下 |
| トイレットペーパー・ティッシュペーパー | 古紙パルプ配合率100% |
(2)文具・事務用品の具体例
文具類は対象品目数が多く、素材(プラスチック・木・紙)によって判断基準が異なる点が特徴です。エコマーク認定品を選ぶことで、個別の基準値を確認する手間を省くことができます。
| 主要材料 | 判断基準のポイント |
|---|---|
| プラスチック | 再生プラスチック配合率40%以上 |
| 木材 | 間伐材・端材等の再生資源、または合法材 |
| 紙 | 古紙パルプ配合率50%以上、かつバージンパルプの合法性担保 |
品目によっては上記より厳しい基準が設けられており、ノート・付箋紙・ファイル(紙製)などは古紙パルプ配合率70%以上が求められます。また、ボールペンは共通基準に加えて「芯が交換できること」が条件となっており、使い捨てを前提としない設計が求められています。
(3)オフィス家具の具体例
オフィス家具では、素材を問わず共通する基準として「保守部品または消耗品を製造終了後5年以上供給すること」が求められています。長期使用を前提とした設計かどうかが重要な判断基準の一つです。
| 対象品目 | 判断基準のポイント |
|---|---|
| いす・机・棚・収納用什器・ローパーティション・コートハンガー・傘立て・掲示板・黒板・ホワイトボード | 【プラスチック製】再生プラスチック10%以上 【木材製】間伐材・合法材、ホルムアルデヒド放散速度0.02mg/㎡h以下 【紙製】古紙パルプ配合率50%以上 |
| 金属製の棚・収納用什器(金属が95%以上) | 棚板の機能重量0.1以下、単一素材分解可能率85%以上、リデュース・リサイクルへの設計配慮 |
なお、木製家具についてはホルムアルデヒドの放散基準(F☆☆☆☆以上)も満たす必要があるため、購入時は製品仕様書での確認が必要です。
(4)OA機器の具体例
OA機器はエネルギー消費量が大きい品目であり、省エネ性能が判断基準の中心となります。コピー機・プリンタ・ファクシミリ・スキャナについては国際エネルギースタープログラム(Ver.2.0)適合が基本の目安です。
| 品目 | 判断基準のポイント |
|---|---|
| コピー機(新造機)・複合機 | 国際エネルギースタープログラム適合(Ver.2.0) |
| プリンタ・プリンタ複合機 | 国際エネルギースタープログラム適合(Ver.2.0) |
| ファクシミリ・スキャナ | 国際エネルギースタープログラム適合(Ver.2.0) |
| トナーカートリッジ | 使用済みカートリッジの回収システムあり、回収部品の再使用・マテリアルリサイクル率50%以上 |
| インクカートリッジ | 使用済みカートリッジの回収システムあり、マテリアルリサイクル率25%以上 |
パソコン(電子計算機)については、省エネ法に基づくエネルギー基準達成率が求められており、クライアント型では200%以上(またはエネルギースタープログラムVer.6.0以上)が基準です。
(5)家電製品の具体例
家電製品は統一省エネラベルの星の数が判断の目安として機能します。グリーン購入法の適合品は原則として「☆☆☆☆(4つ星)以上」が求められており、製品購入時にラベルを確認するだけで大まかな適否判断が可能です。
| 品目 | 判断基準のポイント |
|---|---|
| 電気冷蔵庫・電気冷凍庫 | 統一省エネラベル☆☆☆☆以上(省エネ基準達成率86%以上) |
| テレビ | 統一省エネラベル☆☆☆☆以上(省エネ基準達成率198%以上) |
| 電気便座 | 統一省エネラベル☆☆☆☆以上(省エネ基準達成率159%以上) |
| 電子レンジ | 省エネ基準達成率100%以上 |
エアコン(家庭用・壁掛け形・4.0kW以下)についても統一省エネラベル4つ星以上が目安となっており、冷媒の地球温暖化係数が750以下であること、オゾン層破壊物質を使用していないことも求められます。
(6)自動車の具体例
自動車分野では、電動車を優先的に選定することが基本方針です。電気自動車・燃料電池自動車・プラグインハイブリッド自動車・ハイブリッド自動車・天然ガス自動車・水素自動車・クリーンディーゼル自動車(乗員10人以下)はいずれもグリーン購入法に適合します。
| 車両区分 | 判断基準のポイント |
|---|---|
| 乗用車(10人以下) | 上記の次世代自動車であること。ハイブリッド車・クリーンディーゼル車は燃費基準も適合要 |
| 乗用車(11人以上) | 燃費基準および排出ガス基準(平成27年燃費基準適合)を満たすこと |
| 乗用車用タイヤ | 転がり抵抗係数9.0以下かつウェットグリップ性能110以上。スパイクタイヤでないこと |
適合商品の例として、燃料電池自動車やクリーンエネルギー対応車などが挙げられます。
(7)公共工事・資材の具体例
公共工事分野はオフィス用品と比べると認知度が低いものの、資材・建設機械・工法・目的物という4つのカテゴリで多くの適合基準が定められています。廃棄物や副産物の有効活用が判断の軸となっている点が特徴です。
| カテゴリ | 品目例 | 判断基準のポイント |
|---|---|---|
| 盛土材等 | 建設汚泥から再生した処理土、土工用水砕スラグ | 再生処理されたものであること、天然砂の代替材として使用可能なこと |
| アスファルト混合物 | 再生加熱アスファルト混合物 | アスファルト・コンクリート塊から製造した骨材を含むこと |
| 混合セメント | 高炉セメント・フライアッシュセメント・エコセメント | 高炉スラグ30%以上、フライアッシュ10%以上、都市ごみ焼却灰等500kg/t以上など |
| 木材・建材 | 製材・集成材・合板・フローリング | 間伐材・林地残材の使用、合法材であること、ホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆ |
建設現場で発生する汚泥やコンクリート塊を現場内で再利用する「建設汚泥再生処理工法」「コンクリート塊再生処理工法」、既設舗装を現位置で再生する「路上表層再生工法」「路上再生路盤工法」などが対象となります。いずれも廃棄物の場外搬出削減や資源の循環利用を目的とした工法です。

3.主要なグリーン購入マーク

どのマークがどの品目に対応しているかを事前に把握しておくことで、調達時の判断ミスや確認漏れを防ぐことができます。ここでは、実務でよく活用される主要なマークを分野別に整理します。
(1)グリーン購入法適合マーク

グリーン購入法適合マークとは、製品やサービスがグリーン購入法の判断の基準を満たしていることを示すために、事業者が自主的に表示するマークです。エコマークのような第三者機関による審査・認証とは異なり、事業者自身による自己適合宣言に基づいて表示されます。
マークのデザインは法律で統一されておらず、メーカーや販売事業者によってロゴの形やデザインが異なります。そのため、カタログや製品パッケージを確認する際は、「グリーン購入法適合」という文言そのものに注目することが確実です。
実務での活用にあたっては、以下の点を押さえておくと判断がスムーズです。
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| 表示の根拠 | 事業者の自己適合宣言によるもの。第三者審査ではない |
| デザイン | メーカーごとに異なるため、文言で判断する |
| 信頼性の確保 | 環境省のガイドライン「特定調達物品等の表示の信頼性確保に関するガイドライン」に基づき宣言・表示することが求められている |
| 併用の推奨 | エコマーク等の第三者認証マークと合わせて確認するとより確実 |
なお、カタログへの記載がない品目については、メーカーのウェブサイトや「エコ商品ねっと」(グリーン購入ネットワーク運営)での検索によって適合品を確認することができます。
(2)エコマーク

エコマークは、公益財団法人日本環境協会が審査・認証する第三者機関による環境ラベルです。グリーン購入法適合マークが事業者の自己宣言であるのに対し、エコマークは独立した審査機関による客観的な認証である点が大きな違いです。
エコマークの認定基準は、製品の生産から廃棄までのライフサイクル全体を考慮して策定されており、多くの品目でグリーン購入法の判断の基準よりも幅広い項目をカバーし、数値基準も高く設定されています。そのため、エコマーク認定品は原則としてグリーン購入法の判断の基準に適合していると判断できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営機関 | 公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局 |
| 認証方式 | 第三者機関による審査・認証 |
| グリーン購入法との関係 | 原則として適合。ただし一部例外あり |
| 対応分野 | 紙類・文具・OA機器・オフィス家具・自動車用品など幅広い分野 |
| 適合品の確認方法 | エコマーク事務局ホームページの商品検索、またはグリーン購入法品目での絞り込み検索 |
(3)省エネ関連ラベル(統一省エネラベル・省エネラベル)
省エネ関連ラベルは、家電製品・エアコン・照明などエネルギー消費効率に関わる品目のグリーン購入適合確認で活用される環境ラベルです。経済産業省・資源エネルギー庁が所管する省エネ法に基づく制度であり、エコマークとは独立した仕組みで運用されています。
省エネ関連ラベルには主に2種類があり、対象品目によって使い分けられています。
①統一省エネラベル
統一省エネラベルは家電製品・エアコンに表示されるラベルで、省エネ性能を星の数(1〜5つ星)で視覚的に示します。グリーン購入法では原則として4つ星以上が適合の目安となっており、購入時にラベルを確認するだけで大まかな適否判断が可能です。
| 対象品目 | グリーン購入法の目安 |
|---|---|
| 電気冷蔵庫・電気冷凍庫 | ☆☆☆☆以上(省エネ基準達成率86%以上) |
| テレビ | ☆☆☆☆以上(省エネ基準達成率198%以上) |
| 電気便座 | ☆☆☆☆以上(省エネ基準達成率159%以上) |
| 家庭用エアコン(壁掛け形・4.0kW以下) | ☆☆☆☆以上 |
参考:小売事業者表示制度(統一省エネラベル等)とは|経済産業省
②省エネラベル
統一省エネラベルの対象外となる品目に表示されるラベルです。電子レンジ・照明・給湯器など、比較的専門性の高い品目に使われます。グリーン購入法では「省エネ基準達成率100%以上」を満たす製品に表示される緑色ラベルが適合の目安となります。
| 対象品目 | グリーン購入法の目安 |
|---|---|
| 電子レンジ | 省エネ基準達成率100%以上 |
| 電球形蛍光ランプ | 省エネラベル(緑色)表示あり |
| ヒートポンプ式電気給湯器 | 省エネ基準達成率100%以上 |
| ストーブ | 省エネ基準達成率100%以上 |
省エネ関連ラベルは製品本体や店頭のカタログで確認できるほか、資源エネルギー庁が運営する「省エネ製品情報サイト」でも適合品を検索することができます。
(4)その他の環境ラベル一覧
グリーン購入法適合マーク・エコマーク・省エネ関連ラベル以外にも、品目ごとに活用できる環境ラベルが存在します。これらは特定の分野に特化したラベルであり、該当品目を調達する際の補助的な判断材料として活用できます。
| マーク | 主な対象分野 | 概要 |
|---|---|---|
| 国際エネルギースタープログラム | OA機器・パソコン | 日米共同の省エネ認定制度。コピー機・プリンタ・パソコン等の判断基準に直接引用されており、適合品はグリーン購入法に適合する |
| グリーンマーク | オフィス家具・文具 | 古紙を原料に使用した製品に表示されるマーク。紙製品や文具類の古紙パルプ配合率の確認に活用できる |
| PETボトルリサイクル推奨マーク | 繊維製品・インテリア | 再生PET樹脂を25%以上使用した製品に表示される。制服・カーテン・カーペット等の判断基準に対応 |
| 低燃費タイヤ統一マーク | 自動車用タイヤ | 転がり抵抗とウェットグリップ性能の基準を満たすタイヤに表示される。グリーン購入法の乗用車用タイヤの判断基準に対応 |
| エコ・ユニフォームマーク | 制服・作業服 | 再生PET樹脂を使用したユニフォームに表示されるマーク。制服・作業服の調達時の参考ラベルとして活用できる |
| グリーンプリンティング認定マーク | 印刷 | 印刷工程における環境配慮の取り組みを認定するマーク。印刷役務のグリーン購入適合確認に活用できる |
これらのラベルはエコマークのように「適合していれば原則グリーン購入法に適合」とは言い切れないものも含まれます。あくまで調達判断を補助するツールとして位置づけ、必要に応じてメーカーへの確認や「エコ商品ねっと」での検索と組み合わせて活用することが確実です。
4.グリーン購入の進め方

(1)調達方針の策定
グリーン購入を組織的に継続するためには、担当者個人の判断に頼るのではなく、調達方針として文書化し、組織全体で運用できる体制を整えることが重要です。
- すでにグリーン購入に該当する物品を購入している品目はあるか
- 一括購入している物品と各部署が個別購入している物品はどう分かれているか
- 調達に関わる部署と担当者の役割分担はどうなっているか
上記の現状把握をもとに、自組織でグリーン購入を推進する品目を選定します。グリーン購入法の特定調達品目22分野288品目をすべて対象とする必要はなく、調達頻度や購入量の多い品目から段階的に対象を広げていく方法が現実的です。
(2)適合品の選定・発注手順
調達方針で対象品目と判断基準が定まったら、次は実際の購入場面で適合品を選定する手順を確立します。
エコマークや統一省エネラベルなどの環境ラベルが表示されている製品はそのまま判断の目安となりますが、ラベルがない場合はメーカーのカタログ・ウェブサイト上の「グリーン購入法適合」表示、またはグリーン購入ネットワークが運営する「エコ商品ねっと」での検索が有効です。
なお、適合品が見つからない場合や調達に支障がある場合は、その理由を記録しておくことが重要です。非適合の理由を把握しておくことで、次年度の方針見直しや対象品目の調整に役立てることができます。
(3)調達実績の把握と公表
グリーン購入の取り組みを継続的に改善するためには、調達実績を定期的に集計・把握し、結果を組織内外に公表することが重要です。
実績把握の方法は、既存の財務会計システムや環境マネジメントシステムを活用すると集計の負担を軽減できます。全品目を毎年集計するのが難しい場合は、適合品を調達できなかった場合のみ理由を報告する方式に切り替えることで、事務負担を抑えながら実態を把握することが可能です。把握した実績は以下の観点から活用します。
| 活用場面 | 内容 |
|---|---|
| 方針の見直し | 達成率が低い品目の原因を特定し、対象品目や基準を調整する |
| 目標の更新 | 達成できた品目は次年度の目標値を引き上げる |
| 効果の評価 | CO2削減量など環境負荷低減効果を算出し、取り組みの意義を可視化する |
| 情報公開 | ウェブサイト等での公表により、組織内外への周知と意識向上につなげる |
実績の公表は義務の履行にとどまらず、組織としての環境への姿勢を示す機会でもあります。
5.まとめ
グリーン購入は単なる法令対応にとどまらず、組織の環境負荷を継続的に低減し、SDGsへの取り組みを対外的に示す手段としても機能します。まずは調達頻度の高いコピー用紙や文具類など身近な品目から取り組みを始め、対象品目を段階的に広げていくことが長続きのコツです。
五十鈴株式会社の「icサーキュラーソリューション」は、現状の調達・排出フローの精密なデータ分析に基づき、規制適合と経済合理性を両立させる構造変革を支援します。調達段階から企業の環境レジリエンスを高めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。


