五十鈴グループビジョナリーレポート2024

2つの軸を両輪に 企業価値・ ブランド価値 を創造する。 競争力 部門戦略 持続性 サステナビリティ 推進体制 競争力と持続性を両輪で高める 初年度からKPIを設定して始めている取 り組みも多数あります。ソーシャル委員 会は工場内の夏場の温度を低下させ、働 く環境を改善するために、五十鈴グルー プの全工場の屋上に遮熱シートを設けま した。ソーシャル委員会はまた全社的に 健康経営への取り組みを進め、グループ 全社で健康優良企業「銀の認定」を取得 しています。 スタートアップ委員会は、社内から新規 事業を生み出すべく、2022年度より「五 十鈴SX事業アイデア創造プログラム」 を開催しています。およそ半年間をかけ て、ワークショップにて新規事業のアイ デア出しとブラッシュアップを行い、最 終的にピッチコンテストを行うプログラ ムです。最終審査をクリアしたアイデア は、実際に社内事業として検討されます。 このプログラムに50人以上が参加し、 最終的に9つの事業アイデアが最終審査 を通過しました。この9つのアイデアは 社内の新規事業として今、まさに検討が 行われています。 さらに、社員を「人財」と捉えている当 社の従業員に対する考え方を現す大きな トピックスとして、給与体系の見直し及 び人事制度改革を行いました。全ての従 業員の給与ベースをアップするとともに、 能力・成果をより評価し、昇給・昇格が よりスムーズに行われる仕組みを導入し ています。「気分よく働けて、業績がよく、 自己成長できる会社」という当社の社風 をよりポジティブなものにしていきます。 このように、これからの五十鈴グループ は、競争力を高める「部門戦略」と、持 続性を高める「サステナビリティ推進体 制」を両輪とし、相互作用をしながら、 企業価値・ブランド価値を高めていく経 営を行っていきます。 また、五十鈴グループの2024年のキャ ッチフレーズとして、「IMPACT CHANGE」という言葉を掲げました。 「社会に残す成果をより良いものに変え ていく」「五十鈴のインパクトを変革し ていく」という意志が込められています。 鉄鋼加工・流通のリーディングカンパニ ーである五十鈴は今後、領域を越え、デ ジタル、ダイバーシティ&インクルージ ョン、超高齢化、モビリティ、コネクテ ィッド、循環型社会など様々なテーマに 取り組んでいきます。そして、「時代を 超えて、際立った存在であり続ける企業 =ビジョナリーカンパニー」になるとい う目標に向けて、更なる挑戦を続けてい く所存です。 で連携した事業戦略を立案し、迅速な意 思決定を行うことによって、高効率化、 知の共有化を行い、生産性とスピード感 を高めつつ、新たな価値を次々と生み出 していける体制づくりをすることとしま した。さらに4つの部門は、互いに情報 を共有しながら、日本全国およびグロー バルを対象に、グループ戦略を立てて事 業を推進していきます。 2つ目の大きなトピックスは、2024年 度のグループ基本方針として「SXブラ ンドの創造」を掲げましたが、その基盤 となる、サステナビリティへの取り組み を強化するための体制「サステナビリテ ィ推進体制」を2023年に編成したこと です。これは、「環境委員会」「ソーシャ ル委員会」「ガバナンス委員会」「デジタ ル委員会」「スタートアップ委員会」「技 術力開発委員会」「ビジョナリー委員会」 の7つの委員会からなる五十鈴グループ 横断の組織です。 それぞれの委員会は事業の組織とは関係 なく編成されており、当社の執行役員が 各委員長に就任し、委員会は委員長が指 名した数名~十名程度のメンバーで構成 されています。初年度はまず学習すると ころからスタートしている面もあります が、非常に高い意識を持って取り組んで います。環境委員会はカーボンニュート ラル、3R、ソーシャル委員会は働きや すい職場環境、地域コミュニティ、 SDGs、ガバナンス委員会はコンプライ アンスとリスクマネジメント、ビジョナ リー委員会はやりがい・働きがいの向上、 教育体系の強化など、明確なテーマを設 け、それぞれのテーマに一つひとつ取り 組むことをコミットメントしています。 また、当グループの新事業として、鉄鋼 加工のOEMを行う「ファブレス事業」、 物流容器を入り口にサプライチェーンの スマート化を促進する「PaaS事業」、オ ーガニック農業を流通からサポートする 「AgLeap事業」、物流におけるスペース のマッチングや最適化を行う「LOG事 業」、鉄や樹脂、木材などのマテリアル のリサイクルスキームを作る「循環事 業」の5つの事業があります。この5事 業は現在、事業化を進めている段階です。 健康優良企業の取得 新規事業創出など全社で挑戦 グループ経営の成長 グループの進化と成長の スピード感を高める グループ経営の根幹 健全で持続可能な 経営基盤を維持し続ける TOPIC CEO MESSAGE VALUE MODEL ROAD MAP SOCIAL INITIATIVES 05

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