五十鈴グループビジョナリーレポート2024

顧客の事業 健全性向上 生産性向上などのツールを提供 安全性向上、労務管理、 S と隣り合わせです。また、物流2024年 問題や、長時間労働などの労働問題、 CO2削減に向けた取り組みなどから、サ プライチェーン全体で輸送効率向上も求 められています。 そんな中で五十鈴は、鋼板輸送における 安全管理や法令遵守、労務管理、在庫管 理、ジャストインタイム物流など、事業 健全性と生産性の向上を現場で徹底して きました。そしてそのノウハウをソリュ ーション部門各社がデジタルツールとし てシステム化しています。 その一つとして、労働時間を厳格に守る ため、ドライバーが運転時間や積み下ろ し時間、待機時間をタブレットに入力し、 時間管理を行うシステム「AIR」を自社 開発しています。このシステムを利用す ることで、労務管理の効率が向上するだ けでなく、輸送効率も向上します。 また、VRゴーグルを用いた「VR危険体 感トレーニング」を提供しています。こ れは輸送業者の倉庫内作業やトラックへ の積み込みの際の事故を防ぐためのトレ ーニングツールです。 ドライバーが実際の運転中に察知・発見 した危険箇所や納品先での注意事項とい ったさまざまな情報を一元管理し、リア ルタイムに他のドライバーに伝達・共有 する「ドライブリポーター」を開発し、 現在は他社にも提供しています。 さらに、工場内のレイアウトを可視化し、 工場内をパトロールして危険や無駄を見 つけ、減らしていく現場改善サポートシ ステム「G-kss(ジークス)」を開発。 五十鈴グループのスチールサービス部門 の全工場に導入しているほか、取引先を 中心に外部にも販売しています。 内部統制の整備・運用支援サービス、教 育研修サービスなども行っています。 これらの業務改善ツールの開発・導入か ら、システム運用、業務コンサルティン グまでを五十鈴グループのソリューショ ン部門が推進しています。こうした取り 組みにより、当グループだけでなく、鉄 鋼流通業界全体の事業健全性の向上を進 めていきます。 配車のDXを進める輸送管理システム aAIRbを展開 ドライバーの人材不足問題、労働規制の強化、CO2の排出 削減、燃料費の高騰等により、輸送の更なる効率化が求め られています。そこで五十鈴グループは自社の輸送部門に おいて共同配送・中継輸送のDX化を推進するために開発 し、2023年度に3.1%(約7万t)の輸送効率向上を達成し た輸送管理システム「AIR」の汎用化を進めています。往 路のみ積荷の決まっているトラックを、エリア配送及び外 部輸送の復路に活用できないか自動で検出し、配車マネー ジャーに通知。往復の活用率を高め輸送力がアップします。 TOPICS 4 パレット調達支援システム aiPaSbを展開 製品の運搬にはパレット(物流機器)を使用しますが、パ レットの調達業務は手作業が多く、標準化や効率化が進ん でいませんでした。五十鈴グループがリリースしたパレッ ト調達支援システム「iPaS」は、3次元データを利用して バーチャルで荷姿構想を作成する機能により、大幅に業務 効率および設計品質が向上し、リードタイムが短縮されま す。また、過去のデータを活用して、新たな荷姿構想図を 作成することも可能。荷姿検討・調達業務の作業量を約 50%削減します。 TOPICS 3 鋼流通で扱う製品は全て重量物で あり、その輸送の現場は常に危険 鉄 OUTPUT 2 TOPIC CEO MESSAGE VALUE MODEL ROAD MAP SOCIAL INITIATIVES 11

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