五十鈴グループビジョナリーレポート2023

より良い未来社会を目指す Ongoing initiatives グループ内に輸送会社ワーレックスを有し、長年の鋼材 物流・輸送の経験から、現場での研究開発・実証実験を 重ね、安心・安全かつ働きがいのある魅力的なロジス ティクス社会の実現を目指しています。 安全・安心・快適な ロジスティクス環境をつくる 自動車部品サプライチェーンを可視化する リアルタイム・パレット検知システム「n-system」 喫緊の社会課題となっている「物流2024年問題」。私たちが携わる重量物物流業界は従来 からドライバー不足や労働環境の改善の遅れが深刻化し、2024年問題への対応力が業界の サステナブルなサプライチェーン確保にとって最も大きな課題となっています。 五十鈴グループのみならず株主メタルワングループ薄板事業のロジスティクスを担うワー レックスには2024年問題を自分達の職場で解決すべく取り組んでいる実績やそのノウハウが あります。そこで広く業界全体に現場感ある体系的なコンサルティングを展開することで重量 物物流のサステナビリティ基盤の確保に繋がると確信しています。 ワーレックスの強みである200台超の保有車両管理とドライバーの労務管理ノウハウや 仕組みを活かし、現在、中小運送業者や株主の物流運営に対して運送会社経営に関するコンサ ルティングを展開しています。「2024年問題に対する自分達の現状や影響が全く分からない、 把握できない」という現場の声も多く聞かれ、そのニーズの高まりを実感しています。既に簡易 アンケートを入口に、詳細ヒアリングまでの診断サービスの展開がスタートしています。 今後は、この2024年問題に焦点をあてた診断からソリューション提供まで、より体系的なロ ジコンサルの展開を広く業界全体に進め、荷主を巻き込んだ適正かつサステナブルな労働環 境整備によって、より強靭なサプライチェーン構築の一翼を担っていきます。 五十鈴グループでは、自動車部品Tier1メーカー様の過剰な生産、過剰な在庫、過剰な輸送の可 視化~最適化を実現するTier1メーカー様の物流容器向けRFIDパレット検知システム 「n-system」を開発しました。物流容器(パレット)の循環管理及び、その所在管理のリアルタイム データを収集・蓄積し、分析・提供することによって、部品物流の合理化と在庫削減を実現し、自 動車部品産業の新たな競争力の源泉となるデジタルサプライチェーンの構築を目指します。 このシステムは、自社工場の五十鈴関東小山サービスセンターを実証現場として、鋼材搬送 用スキットの管理にRFIDを導入し効率化を図ったことを契機に開発したもので、現在はトヨタ 圏Tier1メーカー様の工場へ実装展開しています。お客さま固有の物流環境に合わせ、リー ダーやタグの選択や取付方法、ソフトウェア設計などの最適な組み合わせを構築し、実装から 現場での運用定着、効果出しまでの一貫をパッケージとして提供する統合型物流DXソリュー ションのモデル化が進んでいます。 自動車部品メーカー様の工場でのRFID実装展開のはじめてのケースであり、この成功モデル を広くTier1メーカー様へ横展開することで自動車部品のデジタルサプライチェーンを構築し、 Tier1様の競争力向上へ貢献していきます。 運行管理者による「現場」と「実績」に根差した リアル・ソリューション 「物流2024年問題」にリアル実践ノウハウで対応支援 輸送業の競争力向上へ 5

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