ビジョナリーレポート2022

ために O n g o i n g i n i t i a t i v e s 日本の国内総生産の約20%を占める製造業界。産業廃棄物や CO2排出の削減等は製造業に関わる全ての企業・組織の喫緊の課 題です。お客さまとビジネスパートナーと共に様々な循環(商品・ サービス)を生み出し、持続可能な社会づくりを目指しています。 みんなにやさしいECO環境をつくる フィルムの産廃を ゴミ袋へ再生 地球温暖化・大気汚染・資源の枯渇などの様々な課題に対し、製造業における3R活動は持 続可能な社会の実現にむけた命題です。 オフィス家具業界のリユースニーズも高まり、製品メーカーでは産業廃棄物の削減と共に製品 の資源循環を目指しています。その資材であり五十鈴の中核事業である鉄の循環は重要です。 五十鈴グループでは、まだ使える最終製品をリユース品として二次流通させ産廃を減らす。さ らにもう使えないものに関しても処分過程で鉄源を鉄鋼メーカーに戻し、その資源から再製造し た鋼板をまたメーカーの製品へ再資源化することで、製品メーカー、加工、素材メーカーによる 静脈物流の資源循環の仕組みを築くことを目指しています。 具体的には、製品メーカーから不用品の仕入れルートを開拓し、BtoB向け中古品販売企業 との協働を通じたオフィス家具の中古品の販売。また、産廃処分過程で、仕入別で鉄スクラッ プを管理できる産廃業者との協業や株主の日本製鉄様への鉄スクラップ販売ルートの開拓を 同時に行っています。 これらの取り組みにより、これまで産廃になっていたものを二次流通へ販売することで、産廃 量は15%削減し、産廃に関わるCO2排出の削減に繋がっています。また日本製鉄様の電炉 操業拡大に必要な鉄スクラップ回収に寄与し、CO2削減に貢献できます。 今後は、全国での鉄鋼製品を中心としたリユーススキームを構築すると共に、「最終製品」「エリ ア」を拡げていき、お客さま・株主と共に社会貢献の事業化を実現していきたいと思っています。 素材と製品の3R(リユース・リデュース・リサイクル)で築く あらたな循環スキームへ 今後、サプライチェーン全体での取り組みが加速する中で、お客さまからの要求は一層厳しく なり、環境経営への貢献が求められています。また、環境変化(原油価格等)から調達リスクも 高まることに加え、副資材および産廃処理コストの高騰も課題となっています。 そこで五十鈴グループでは、カーボンニュートラルの実現に向けて、企業から排出される資源 ごみを循環させて、自社で使用する資源へ戻せる「企業廃材ゼロ工場づくり」に挑戦しています。 まずは、ビジネスパートナーと共に生産活動から出る産業廃棄物の資源循環スキームづく りに着手しています。その中でも梱包資材に使用されるスキッド用の端材、鋼板用保護フィル ムや合紙は大量に産業廃棄物として処理されています。現在は、それぞれの資材を3Rし、自 社で再活用できる商品づくりをスタートさせています。例えば、木材は樹脂と混錬しウッドプラ スチックとしてトラック用床材へ。フィルムはゴミ袋へ。合紙はトイレットペーパーへ生まれ変わ る取り組みを進めています。 3Rの資源循環スキームが確立できれば、製造業から出る産業廃棄物の削減を通じて、 CO2排出量の削減が見込まれます。また、有価取引への変更が可能になることで、処理コス トの削減につながります。 今後は、同スキームをお客さまへ横展開することで、お客さまの環境経営への貢献に繋が ると考えています。 廃棄物ゼロのサステナブルファクトリーを築き、 カーボンニュートラル実現へ スキット木屑をリサ イクルしてトラック の荷台の活用を 検討中 8

RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz