CEO MESSAGE 離職率の低下や増収増益を達成 2024年度は、2021-2030長期ビジョン「I-SocietyX」を第1~ 3期と区切って進行している第1中期の締めくくりの年であり、部 門戦略やさまざまな制度構築をはじめ各分野で取り組んできた新 たな試みがようやく実を結び始めた1年でした。 なかでも顕著な成果を得られたのが人事制度改革で、給与体系 や評価体制を含めて労働環境の改善を試みた結果、離職率を 4.8%にまで下げることができました。これはピーク時の離職率の 半分に相当する数値です。この結果を受け、五十鈴グループ全体 の従業員数は増加傾向へと転換いたしました。 各方面で人手不足が深刻化するなかでこのような結果を得られ たのは、キャリア社員の採用を強化し、その定着が図れたことが主 な要因と考えられます。かつての当グループは独特な企業文化が 根強く残っており、キャリア社員がなかなか馴染めず、結果として 生え抜き社員の割合が高くなる傾向がありました。こういった純血 主義は統一感が高まり、事業を展開する上で大きな力になること は間違いありませんが、変動が激しく、新たな業態や価値創造に チャレンジし続けなければならないこれからの時代には適合しなく なるでしょう。 そこでまず取り組んだのが、「キャリア社員はなじめない」という 固定観念を取りはらい、彼らが定着できる労働環境をつくることで した。スキルや経験の豊富なキャリア社員が定着すれば大きな戦 力になることは間違いありません。実際、業績にもその影響が表れ ており、2024年度は増収増益となりました。もちろん、社員数が増 えた分だけ人件費もかかりますが、それを補って余りある収益を得 られたのです。 全従業員の自己実現を支援 2025年度からスタートする長期ビジョンの第2中期で特に注力 するのが「教育」です。 といっても五十鈴グループが掲げる「教育」は、企業が目標を設 定し、それに合うスキルや知識を社員に教授するというトップダウ ン型の教育とは一線を画しています。これまでのように社員を会社 側の理想の型にはめるのではなく、社員自身が自分なりの理想を 見出し、そこに向かって自分を磨き上げていく、というまったく逆の アプローチになるでしょう。 「第三の創業」セカン 働きやすい環境づく 「生きがい・やりがい・ 「第三の創業」の成果が顕現 2025年度の注力点は「志の教育」 04
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