五十鈴の全員参画経営 社内報[in]制作の現場

参画型の誌面づくりで組織風土を醸成する「社内報[in]」の制作ドキュメントです【年4回更新】

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「自分たちで新しい組織をつくろう」

2009年度からの中期戦略もまもなく終わりを迎え、4月から新たな中期戦略がスタートします。それとともに、五十鈴グループは組織体制が変わり、これまでのスチールサービス部門9つの拠点が、「五十鈴関東」「五十鈴中央」「五十鈴東海」という大きな3つの拠点へと生まれ変わります。
1月に行われた編集会議では、新たな組織体制に対する思いや意見を率直に交わしました。「エリアが拡大されるため、様々な協創活動がよりダイナミックになるのでは?」「活躍のフィールドが広がってサービスセンター人財が今よりもっとたくさん育つかもしれない」など、期待が膨らむ一方で、「今のチームや体制がどのように変わっていくのかが正直曖昧・・・」「形式上だけで、実際の仕事は特に変わらないのでは・・・?」といった漠然とした不安の声も。

今号の表紙のテーマは「協創ジャーニー」。インドプロジェクトなど、目指すグローバル・バリューセンターに向けてグローバルに広がりを見せる協創の姿が表されています。

企画背景具体的な組織の姿が見えないけど、自分たちはどのように考えていけば良いのだろう・・・

新しい組織に変わるとはいえ、何が変わり、自分たちはどのように考えて行動していけば良いのか・・・。具体的な方向性が示されていない中で、編集員たちは頭を抱えてしまいました。しかし、真剣に話し合いを進めていくうちに、「分からないからといって、正解を与えられるのを待っていても始まらない!もっと自分たちでビジョン実現に向けた新しい組織のあり方を考えていこう」という思いが一致。
そこで、今回の[in]では、「発想や思考の枠組みを拡大させ、一人ひとりが新たな組織の可能性を広げるきっかけにする」ことをテーマとして決定しました。

編集会議では新組織体制について真剣に話し合いました。

自己主張テーマ

正解を待っているだけではなく、自分たちで新たな組織をつくっていきたい!

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特集 ISUZUレンジャー ~集え勇者たち!新たな未来を創るんジャー~

事例を研究して発想を拡大させよう

新しい組織を考えていくにあたり、今までの「拠点」という枠にとらわれていては、新たな可能性は広がりません。そこで五十鈴のようにグループ経営で相乗効果を生み出している企業事例を研究することで、発想や考え方の転換・拡大を図ってみることに。
まず他社事例としてJRグループや、マクドナルドのグループ経営の取り組みを研究。そこからお客さま視点の協働がグループ全体の価値につながることや、どこでも同じ価値を感じてもらうためには、ハード・ソフト両面を標準化することの重要性を学ぶことができました。
また、五十鈴グループでも、浜松五十鈴、安城五十鈴、岐阜五十鈴から成る東海ブロックでは、拠点間の協働・連携が活発化しています。編集員たちは、協働のヒントを探るべく安城五十鈴で取材を実施。話を聞くうちに、様々な失敗を通じて、ブロック全体で取り組む価値・可能性に気づいたこと、また、イベントを通じて、自然と一人ひとりの強みや個性が見えるプロセスがつくり出されたことが、協働・協創を生み出すベースになっていることを知ることができました。
こうした研究を通じて、編集員たちはもっと意図的に協働する機会をつくったり、相互のコミュニケーションを増やし、他拠点のことを深く知ることの大切さに気づきました。

<第1実験>安城五十鈴での東海ブロック取材の様子。様々な取り組みから、拠点間の協働のポイントを探っていきました。

新しい組織で私たちは何を変えていく必要があるのか考えてみよう

第1実験の事例研究を通じて、新しい組織の可能性を広げるポイントが見えてきました。それでは、自分たちの手で新たな組織をつくっていくために、今から何を変えていく必要があるのでしょうか。各拠点に「可能性拡大ミーティング」を実施し、新組織のねらいや意味合いを思考した上で、これから転換させるべき考え方や行動のガイドラインを考えてもらいました。
富士五十鈴のミーティングでは、「五十鈴中央」となる青梅五十鈴や大和五十鈴と仕事におけるつながりがほとんどなく、お互いのコミュニケーションが希薄である現状の中で、新組織としての可能性を見出すことに最初は苦労していました。しかし、様々な事例から学ぶうちに、「これからはサービスセンターとして、それぞれの強みやリソースを活用することで、新しいことができるかもしれない」という考え方へと変化。他の拠点の学習機会を積極的に取り入れたり、「五十鈴中央」としてのコミュニケーション機会・場を増やしていくことが、行動のガイドラインとして設定されました。

<第2実験>富士五十鈴で設定した変えるべき考え方と行動のガイドライン

実験してみて ~参加者の声~
最初は、これまでの中央ブロックが1つの会社になるということに漠然とした不安がありましたが、話し合う中で、具体的なイメージを膨らませることができ、大和五十鈴や青梅五十鈴のことについて、今まで以上に興味を持って知識を深め、交流をしていきたいと感じました。まずは、何ごとにも前向きにスピード感を持って取り組んでいく。そうすることで、様々な変化に柔軟に対応できるようになりたいと思います。また、今まで以上に「五十鈴中央」としてのコミュニケーションやつながりを大事にしていきたいです。
新たな組織の可能性を自分たちの手で創り出すために

これまでの活動を通じて新たな組織づくりのヒントが見えてきました。
Will-Naviという大きなビジョンを実現するために、これからますます与えられた正解をもとに進むのではなく、手探りであっても一人ひとりが様々な可能性を考え続けることが大事です。それが、自分たちの手で新たな組織を創るということなのかもしれません。
4月からスタートする新組織に向けて、これからも皆で新しい組織の可能性を考えていきます。

<まとめ>新組織づくりの3つの仮説まとめてみました。これからも自分たちの手で広げていきます。

本特集の編集活動を通じて ~編集員の声~
今回の活動では、新組織体制に変わるにあたって、皆の思考の枠組みを拡大し可能性を広げていくことに焦点をあて活動を行いました。最初は、不安も多かったのですが、特に東海ブロックへの取材を行い、新たな観点で協働の取り組みについて話を聴けたことで刺激を受け、自分自身の視野を広げることができました。
3拠点だからできることなど、自由な発想で思考の枠組みを拡大させ、恐れずチャレンジしていくことが大切だと感じました。

その他、こんな企画も

グループ経営の変遷

五十鈴グループ創立60周年緊急企画第2弾。今回は1988年の分社化以降の五十鈴の組織体制の変遷を追いました。
世の中の変化に合わせて築いてきた五十鈴の体制には、それぞれ当時の背景やねらいがあります。それらを学ぶことで次の新しい組織体制の理解を深めるきっかけにしていきます。

[in]も私のプロデュースフィールド part.4

自己成長時計づくり(キャリアビジョンを実現していくプロセスづくり) を目指すコーナー最終回。
この一年でグループ全体に育ってきた、サービスセンター実現の求心力となる人財タイプを明らかにしました。また、特に成長著しいサービスセンター人財にクローズアップし、その秘訣を探りました。